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土 土質工学的にみると土は、細かい石粒の集まりです。その粒の大きさが小さいものが粘土で、大きくなるに従い砂、砂利と呼ばれます。通常は単一ではなく、ある程度の割合で、いろいろな大きさの石粒が含まれています。 石粒の大きさによりその土の排水性、保水性が違ってきます。粒が小さいほど(粘土質なほど)保水性が高く、水持ちのいい土といえます。それは同時に排水性が悪いということでもあります。逆に石粒が大きな(砂質)ほど排水性が高く、保水性が低い土になります。 植物は根から水分を吸収すると同時に根も呼吸をしていますから、ほとんどの園芸植物はある程度の水分を保ちながら、同時に排水性があり、通気性を保っている土壌を好みます。この相反する性質を可能にするのが土の団粒構造です。これは小さな石粒がいくつか集まりやや大きな塊を作っていて、その塊同士の間は空隙になっているような土壌の構造です。水分は石粒の塊の中に保たれ、必要な時に植物の根から吸収されます。それでいて余分な水は間の大きな空隙から下に流れ、酸素を含んだ空気が供給されます。自然の中でこうした構造になるためには接着剤の役目をする有機質が含まれなければなりません。
良い土にするために腐葉土などの有機質を鋤き込むのは、それ自体が分解して窒素肥料になるということもありますが、分解の過程でできる物質が団粒構造を作るために必要だからです。 PH(ペーハー):酸アルカリの度合いを示す基準がPHです。雨の多い日本の土壌は弱酸性が普通です。そのため日本に自生する植物は弱酸性の土壌でよく育つ性質を備えています。ところがセメントはアルカリ性なので、新しいブロック塀やコンクリートの近くでは土がアルカリ性に傾いていることもあります。丈夫なはずのサツキが妙に元気が無い時などは疑ってみる必要があります。ひどい時は専用の土壌改良剤を鋤き込みますが、個人のガーデニング程度であれば有機質を多めに鋤き込む事で偏ったPHが緩和されます。 造園と土木工学では土に対して全く違った基準で評価します。有機質を多く含む庭の土は造園にとって大事な資源ですが、土木的に見ると硬い土ほど”いい”土と言われます。土は表面から深くなるに従い表土、心土、下層土と呼ばれます。腐植を含んだ表土は土木的には軟弱地盤ですからその上に構造物を作るわけにはいきません。そのためより硬い心土がでるまで表土を削ってから基礎を作ります。土留などは高さによって意外に大きな力を受けるので、基礎は赤土のように硬い地盤の上に作るべきです。 人工土 園芸用の資材の中には上記の植物にとって欠かせない性質をより効率的に満たすように作られたものが多く見られます。特に屋上庭園などでより軽量な土が必要な場合、人工の土壌資材が大量に使われます。 パーライト:真珠石を高熱処理して原石の約10倍の大きさに膨張させた資材です。白く非常に軽く、一粒一粒が多孔質なので保水性と通気性を持ち合わせています。 参考 ハットリ株式会社 バーミキュライト:バ−ミキュライトは、マグネシア(MgO)の多い輝岩が 加熱することにより雲母の層が、アコ−デオン状に剥離膨張し容積を増やし、軽くて多孔質な焼成品となったものです。 参考 チヨダセラ株式会社 屋上庭園 実際の土壌に庭作りを行う場合は、腐葉土を鋤き込む事でかなり土の性質が植物に良好な状態になります。でも屋上庭園のように土の無いところに庭を作ろうとする場合はかなり条件が異なります。 屋上庭園に求められる土壌の条件は保水性、排水性のほかに軽量ということが挙げられます。予め建物の設計段階で計画された屋上庭園で無い限り、通常屋上に載せることが許される重さは1u当り180kgです。普通の土は重さが1800s/m3ですから10cmしか載せられないことになります。それでは樹木は植えられないので上記のパーライトやバーミキュライトなどの軽量人工土で土壌を作ります。 また細かい粒子が流れて排水を詰まらせたりしないようにフィルター層で仕切られた排水層を作っておくのが普通です。昔は大粒のパーライトなどを敷き詰めたのですが、最近は色々なメーカーからパネル状の排水層が開発されています。 参考 積水化成品工業株式会社
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